ボーダーライン(合格最低点)
後述しますが、数学の問題が荒ぶることが珍しくありません。それによってボーダーラインは大きく変動がありそうです。
直近の2025年の3科の予想合格最低点は175~180点くらいです。内訳としては、
- 数学50点
- 英語65点
- 国語60点
というイメージを持っていただければと思います。
なお、「科目ごとの足切りがある」と学校ホームページに明記されていますが、一律の点数で設定されているわけではなく、その回の難易度によって毎回設定されるものと思われます。
英語・国語を安定させる
繰り返しになりますが、早大学院に関しては、数学の出題は荒れます。特に2020年は全大問が難しく、「30点取れれば十分では?」と思われる内容でした。2023年も、大問1(2)が難問で、その他も簡単ではなかったです。
したがって、早大学院に「数学で勝負を仕掛ける」のは、あまりお勧めではありません。
むしろ、英語・国語が安定して点を取りやすい科目になっています。
したがって、「早大学院に絶対に合格したい!」という方は、英国を武器にするつもりで対策を進めることをお勧めします。特に、国語に関してはかなり対策しやすい試験になっています。
※数学の勉強をしないで良いと言っているのではありません。「数学で差をつける前提で得点プランを立てる」のはよくない、ということです。
各科目ごとの傾向と対策
英語
英文は簡単めです。文法問題、読解問題、あまり長くない英作文などの問題が出ます。リスニングはありません。
2024年までは単独の大問で文法問題が出ていましたが、2025年はありませんでした。個人的には、この傾向が続くと思っています。ただ、長文問題の中に文法問題は出ていますので、文法・語法の学習自体はしっかりと行う必要があります。
あまりクセがない試験なので、王道の対策を進めていけば大丈夫です。(お通いいただいている生徒たちには具体的な勉強法をお伝えしています)
数学
早慶の枠に留まらず、高校受験界きっての問題児といって差し支えないでしょう。こんなに荒れる入試問題は他にありません。苦笑
先述のとおり、「30点取れば十分では」という回もあれば「しっかり60点は取りたいよね」という回もあります。
基本的に、関数の問題には図が与えられていないので、図を自分で素早く正確に書けるようにしておく必要があります。
確率・場合の数を中心に、渾身の力作を出題する傾向にありますので、数学で点を稼ぎたい人は、いろいろな考え方にアンテナを張っておくとよいです。(自分の解法で満足せずに、経験豊富な教師の解法をどん欲に吸収し、引き出しを増やしておくことがオススメです)
基本問題もいくつか出ますので、数学が苦手な場合には、基本・典型問題(ただし早慶レベルの)は落とさないように仕上げていきましょう。
国語
論説文2題と古文1題の3題で固定されています。物語文が出ないのが大きな特徴です。早慶の中でも、文章内容は難しめです。
さらに、小問の種類がほぼ決まっていて、
- 漢字
- 四字熟語などの語句知識
- 本文の内容と合致しない選択肢を選ぶ問題
- 字数指定ありの抜き出し問題
- 古文…語句・敬語・古文常識などの知識と、文脈判断をする問題
となっています。特に、抜き出し問題が非常に多いのが特徴です。
大問1つまるまる古文が必ず出ます。基本的な知識があれば得点できる問題が多いので、しっかりと対策しておきたいです。
早大学院の国語は、あまりよく分からないままぼんやりと勉強している受験生は40点や50点といった点数を取ってしまいがちです。しかし、上述のように出題傾向が定まっていますから、きちんと対策すれば80点以上の高得点を十分に狙える試験になっています。
ただ、生徒が自力で国語の勉強をするのはほとんど不可能に近いですから、正直なところ「先生ガチャ」になってしまう面は否めません。習っている国語の先生が早大学院に対応できる読み方・解き方を教えてくれない場合、ぜひ私の授業を受けてみてください。
夏~秋に過去問を解いた場合の得点率
夏~秋(8月、9月、10月、11月)にかけて、初めて早大学院の入試問題を解く生徒が多いと思います。過去の合格した生徒の例でいえば、ほとんどの場合、夏や秋の時点で合格点は取れていません。入試本番では余裕を持って合格していった生徒でさえ、です。
大切なのは、努力の方向性です。正しい方向にさえ努力できていれば、必ず得点力は上げることができます。
一番大事なこと
私見ですが、高校入試は、中学入試や大学入試と比べて、最も努力が実を結びやすいと思っています。
限られた学習範囲の中で、高校ごとに毎年同じような傾向・形式で入試問題を出題しているので、そうした学校ごとの傾向を把握している教師と一緒に、そこに絞って対策をすれば何とかなることは多いです。
私は過去、中学受験でマーチレベルの学校に落ちてしまった子を、高校受験で早慶附属高校に合格させたこともたくさんあります。「過度に悲観的や楽観的にならずに、やるべきことを淡々とこなしていく」ことが、そうした逆転合格を引き寄せるカギとなります。
もちろん、だれしもモチベーションを保つのが難しかったり、心が折れそうになる時期もあります。そういうときに、周りの大人たちがいかに伴走して支えてあげられるか、というのもまた重要です。
本気で早大学院高に合格したい方。ぜひコリスの個別指導で一緒に走り抜け、早大学院高校の合格をつかみ取りましょう。

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