前回の記事:「503は素数ですか?」←1分以内に答える方法からの続きです。
タイトルのような質問を生徒からよく受けます。この記事で紹介する考え方を知っていると、ほんの10秒もあれば約分できるかどうかは確認することができます。塾でもあまり教わらない知識だと思いますが、知っているかどうかで計算の速さに大きな差が出ますので、ぜひ知っておいてほしい内容です。
さて、まずなによりも強く意識してほしいのは、「かけ算・割り算は素因数分解された形の方が簡単である場合が多い」ということです。
たとえば、\(125×8=5^3×2^3=(5×2)^3=10^3=1000\)です。このようなわざとらしい例でなくても、\(45×16=45×2×8=90×8=720\)のように、「数字の背後に素因数分解された形が常に見えている」くらいまでしっかりと素因数分解を意識していると、かけ算・割り算が速くなる場面はかなり多いです。また、計算間違いにも気付きやすくなります。
とても大事なことなので、これを「数字を素因数分解のメガネで見る」と呼ぶことにしてみましょう。経験上、数学が得意な人・計算が速い人は、もれなくこれができています。
この「数字を素因数分解のメガネで見る」が最も役に立つのが、約分をするときです。
さて、タイトルの\(\dfrac{1313}{63}\)ですが、さすがに1313を素因数分解するのは大変ですので、63だけ素因数分解された形で書いてみると、\(\dfrac{1313}{3×3×7}\)となります。この分数が約分できるかどうかを知りたければ、1313÷3と1313÷7だけ試せば良いというのはお分かりでしょうか。
1313が3と7以外の整数で割れる可能性はありますが、仮に割れたとしても、その数で63を割ることはできないので、結局約分はできないからです。
ちなみに1313が3で割れるかどうかは、3の倍数の判定方法(各位の和が3の倍数)ですぐに確かめることができます。1+3+1+3=8なので、1313は3の倍数ではありません。1313が7で割れるかどうかは、1400が7の倍数であり、1400ー1313=87が7で割れないことから、1313は7の倍数でもないとわかります。したがって、\(\dfrac{1313}{63}\)はこれ以上約分できません。
以上のことを一般化してまとめると、約分できるかどうかを確かめるために必要なステップは以下のとおりです。
- 分母、分子のうち素因数分解が簡単そうな方を素因数分解する。
- 出てきた素因数のすべてで、素因数分解していない方を割っていく。
これだけです。
今回の内容は、わかっている人にとっては当たり前すぎる内容ですが、意外と生徒の手元を見ていると、約分できるはずもない数で割ることを試し続けている生徒がかなり多いので紹介してみました。
このように、「知っているだけでかなり得するが塾でもあまり習わない」知識はいっぱいあります。成績をぐんと伸ばしたい方はぜひ私の授業をご検討ください。

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