「子供(小学4年生)の40%が、文章を読んで理解することができない」と題された動画を見ました。
※この40%の出典となるNAEP reading assessmentのページを見るとわかりますが、実は1992年の調査でも同数値は38%ですから、この40%と言う数値を取り出して「教育崩壊」と騒ぎ立てるのは不適切なようにも思われます。なお、このテストの内容は、国語の読解問題のようなものでした。
あくまで草の根・体験ベースのお話が多い動画ですが、興味深い話もいくつかあったのでかいつまんでご紹介します。
子どもたちの集中力が極度に低下している
理由はTiktokの過剰な刺激に慣れきってしまっているからだそうです。
私たちの世代であれば、「ビデオを見て学ぶ授業」なんていうものがたまにあれば生徒たちは大歓喜で、テレビに釘付けになって見ていました。しかし、いまはテレビを見続けることができない子供が増えているそうです。テレビでは(Tiktokに比べて)刺激が足りないそうです。
また、私たちの世代は漫画ばかり読むなと言われて育ちましたが、今は漫画すら読めない子たちがいるそうです(これに関しては、日本の今の高校生くらいの世代の子達も言われているように思います)。
「AIがあるのになんで勉強しないといけないの」
4:55からの話がなかなか衝撃的で、小学生に勉強を教えようとしても「AIがなんでも答えてくれるしなんでも読んでくれるのに、なんで私が勉強しないといけないの?」という反応が返ってくることがあるそうです。
私が教えている範囲では、こういうことを言う子は全く見たことがないので驚きました。しかし、日本にもいずれそういう子が増えてくるのかもしれません。
似たようなもので、「将来数学なんて使わないのになんで勉強しないといけないんですか」みたいな質問は昔の子供もしていましたよね。それをパワーアップしたような質問で、ちょっと答えに窮してしまいそうです。
AIが使えない場面なんてこれからもいっぱいありますし、人と接する・社会で生きていくうえで学識があると得することばかりなので勉強は絶対にした方がいいのですが、こういう質問をする生徒というのは本当にその質問の答えが知りたいというよりは逃げの一手として言っている場合が多く、真正面から理由を答えても納得してくれるとは限りません。
ちなみに私が思うに、生徒はなんとなく抱いている勉強に対する不満感を、それっぽい理屈で教師にぶつけているだけなので、理屈で返すのではなく、その子が抱いている不満感を解消するために何ができるかを考える方が建設的です。
教師の仕事が、教育ではなく行動管理になっている
落ち着いて机に座らせてこちらを向かせるだけで一杯一杯で、ほとんど教育をする時間などないと言うような声もありました。
そのせいで、精神を病んでしまったり辞めてしまったりする教師が多く、アメリカの学校はいま深刻な人手不足になっているそうです。
AIが使えるかどうかではなく、推論する力が差になるだろう
高校生あたりの年代の生徒たちについて、「昔よりも基本的な推論をする力が衰えている」という観察もなされていました。
(AIは誰でも使えるので)AIを使えるかどうかが差になることはないだろう。推論する力の有無が差になるだろう。とのことでした。
そして、それを育むためにすべきことは、昔ながらに体を動かして色々なものに触れ合い、体験することである、とのことです。
まとめ
アメリカで起こっていることは、近いうちに日本でも起こるのかもしれません。また、私が知らないだけで、小学校ではすでに起こっているのかもしれません。
今のところ私が接する生徒たちはまともな子たちが多く、私の正直な肌感覚は「今も昔もそんなに変わらない」です。AI・Tiktokネイティブの子たちが中学生になる頃には、私も変化を感じるのかもしれません。
オーストラリアでは先日16歳未満SNS禁止法ができましたが、これがオーストラリアの今後にどのような影響をもたらすのかは注視していきたいところです。
今後もベストな教育がご提供できるように、色々な情報を仕入れていこうと思います。

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