不登校でも早慶附属高校に合格できるか

※この記事における早慶附属高校は、以下の高校を指しています。

慶應義塾高校、慶應義塾志木高校、慶應義塾女子高校
早稲田実業高等学校、早稲田大学高等学院、早稲田大学本庄高等学院

 「不登校でも高校受験で不利な扱いを受けないか」というご質問をお受けすることがあります。

 確かに、情報が少ないので分かりづらい部分かと思います。以下に、私が知っている限りの情報を整理してみたいと思います。

目次

推薦入試の場合

 推薦入試に関しては、欠席日数に関して明確な基準を定めている学校が多いです。「中学3年間の欠席日数が30日以内」などがよくある基準ですが、詳しくは個別の高校の募集要項で見ていただく必要があります。

 したがって、不登校の場合には、推薦入試の要件を満たさないケースが多いです。

一般入試の場合

欠席日数によって出願できないことはあるか?

 結論から言うと、出願できない(受験できない)ということはありません。

 早慶附属高校はいずれの学校も、一般入試の出願資格には欠席日数要件はありません。以下、2026年度入試における各校の詳細です。

  • 慶應義塾志木高校…入学志願者調査書(中学校が作成するもの)に、学年ごとの欠席回数と、主な欠席理由を記載する欄あり。また、人間性に関するいくつかの項目について、ABCの3段階評価をする欄や、中学校生活を総合的に記入する欄あり。面接まであり、学力以外の面を(他の早慶附属高校の一般入試よりは)重視している可能性が高いと思われる
  • 慶應義塾女子高校…入学志願書の保護者記入欄に、「転校もしくは、3年間で3年間で10日以上の欠席または10回以上の遅刻をした場合は、その理由を」3行にわたって記載する欄あり。
  • 慶應義塾高校…志願者調査書の書式が、「欠席理由ごとの欠席回数」を書くようになっている。2026年度入試から面接廃止になったが、その影響は一概には分からない。
  • 早稲田実業高校…調査書に、学年ごとの欠席日数と、主な欠席理由を記入する欄あり。
  • 早大本庄高校…3年間の欠席日数が30日以上ある場合には、その詳しい理由を自由書式にて、調査書に別添する。その「別紙詳しい理由」の記載内容で合否が決まることはないと入試要項に明記あり。
  • 早稲田大学高等学院…調査書に、欠席理由ごとの欠席日数を書く欄あり。

 いずれの高校でも、調査書(中学校作成)または志願書(本人または保護者作成)に、欠席日数および理由を記入する欄があります。あくまで一般入試のため、入試の点数の方がウェイトが高いのは間違いないと思いますが、何らかの影響がある可能性は否めません。(早大本庄のみ、合否に影響がない旨明記されています)

欠席日数が直接合否に影響することはあるか?

 これに関しては、私の経験上ですが、おそらくないと思われます。

 実際、私の生徒で、不登校だったけれども、面接試験もある慶應義塾高校や慶應義塾志木高校を含む多くの高校に合格した子もいます。

欠席が間接的に合否に影響することはあるか?

内申点による影響

 欠席が多い子は、ほとんどの場合、内申点もよくないです。

 この場合、公立高校(都立高校や国立高校)の入試では、直接的に点数に繋がりますので、内申点の影響は大きいです。

 一方、ほとんどの私立高校の入試では、内申点は(おそらく)ほぼ見られていません。したがって、私立高校を受験する限りにおいては、不登校でも内申点に関して不安を抱く必要はありません

 ただし、一部の高校(中杉など)は、調査書の点数(内申点)を合否の判断に用いていると明言しています。

 もし不安な場合には、高校の個別相談会で質問してみていただくことをお勧めいたします。

欠席理由による影響

 欠席理由が不登校である場合、多少の影響が出る可能性は否めません。(正直なところ、外部から見てその影響の度合いは分かりません)

 高校の個別相談会であったり、中学校を通じて高校に問い合わせしていただくのが確実です。慶應女子高校であればHPに問い合わせ用のメールアドレスまで載せてくれています。もし問い合わせて何かわかった方がいらっしゃれば、ぜひ私にも教えてください!

学力への影響

 不登校で、塾にも通っていない場合、学力への影響は少なからずありますが、塾に通っている場合には、「学校に通っていないから学力が伸びづらい」ということはあまりありません。むしろ、高校入試の勉強に多くの時間を割ける分、より成績が伸びやすい生徒もいます。

まとめ

 私立高校の一般入試においては、不登校であるからといって、即不合格に繋がるわけではありません。ただ、理由に関しては可能な限り慎重に書いたほうがいいと思われます。また、他の生徒よりも多めに点数を取る覚悟で勉強した方がいいと思われます。

 私自身も今までに何人か不登校の生徒を受け持ってきましたが、彼らは時間があるので、どちらかといえば成績を伸ばしやすいと私は感じています。

 私自身、不登校だったわけではないのですが、中学生の頃は周りへのなじみづらさを感じて過ごしていました。そういった背景があるからか分かりませんが、私は不登校の生徒とは気が合うことが多いです。

 不登校の生徒さんで、高校受験を頑張ってみたいという方は、ぜひコリスのオンライン個別指導で一緒に難関高校合格に向けて頑張ってみましょう

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この記事を書いた人

東京大学理科Ⅰ類→言語学科卒|TOEIC満点
生徒の成績を上げるのがとにかく得意です!
「楽しく・最高効率で学びを進める」ことを常に考えています。
自分自身、学ぶ者の気持ちを忘れないため、毎日数時間勉強しています。
インドで働いた経験あり。

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